諸事情により更新を一時中止します

再開までしばしお待ち。

Crash Course (3) ~マネーとは

お金とは何か。

もし今、全てのお金が消え失せたとしても、すぐにお金に代わるものが流通するだろう。それはウシからも知れないしタバコやパンかも知れない。 お金は、もっとも根源的な人間の創造物だ。 お金なしには仕事の専門化は発生しづらく、現代の世界は存立し得ない。 物々交換はあまりにも非効率的。

しかし、あらゆる形態のお金はそれぞれ良いところと悪いところがある。 お金の存在によって促進される活動もあれば、抑制される活動もある。 一般的な経済の教科書で説明されるお金の役割と言えばこんな3つ:

  1. 富の貯蔵
  2. 取引の媒介
  3. 計算の単位

しかし、もっと簡単な定義で言えるのではないか。すなわちお金とは「労働の対価への要求」といえるのかもしれない。お金が絡むことで人間が絡まないことを想像することは難しい。 もっといえば「人間の労働」が絡む。

現代の「紙幣」は過去のそれと違い、「不換紙幣」だ。かつては金や銀との交換が保障されていた(「兌換」)紙幣であり紙幣にもその旨が記載されていたが、現代の紙幣にそれはない。 その代わりに、税金の支払いを含むあらゆる取引に有効であること、価値の提供の対価として受け取りを拒否することを認めない旨の記載がある。

政府が貨幣の流通量を調整し、インフレを防ぐ。 インフレが理由で国家が破綻した歴史上の例はあまたある。最近の例では、「1日37%」というウルトラハイパーインフレを経験した旧ユーゴスラビアの例もある。これは48時間で物の値段が倍になる、ということを意味する。 

Crash Course (2) ~成長は繁栄にあらず

真実が語られたときに起こる3つのステップ:

  1. 馬鹿にされる
  2. 強烈に反対される
  3. 自然に受け入れられる形で認められる

「成長」が「繁栄」を意味しない、という主張も同じステップを通るのだろうか。

経済的な成長は良いこと、とされている。 より成長すれば、より繁栄する、と思われているからだ。 成長は機会を提供し、我々は機会を欲している。 そういう理解が一般的。 しかし、この命題は本当なのだろうか。 成長は繁栄と同義??

という問題設定を立てている以上、修辞的に、そうではない、ということが言いたいわけだ。成長は繁栄を必ずしも意味しない。なぜか。

「成長」は「余剰」という概念を包含している。 何かが余るから、成長するわけだ。体重もそうだし、池の水深もそうだ。そして、余剰がある場合、成長か繁栄か、二者択一を迫られるときがある。ひとつの家庭で貯蓄がある場合、もう一人子供を増やすのか(=成長)、今のメンバーに振り分けて利益を享受するのか(=繁栄)、選ばなければいけないことがある。同時には満たせない。 この例はそのまま、町でも成り立つし、国でも成り立つし、全世界でも成り立つ。 つまり、成長は繁栄を必ずしも意味しない。

今まで同時に成り立っているように見えたのは、余剰エネルギーがあったからだ。 人々は、「成長」と「繁栄」両方を享受することができた。 ある試算では、現在の世界ではおよそ50%の余剰が「成長」に使われている。成長効率が50%しかない。、さて、これが100%になったらどうなるだろう。 我々は、いくら成長しても、何の繁栄も得られないことになる。

・・・人々はどういうときに幸せを感じるのか、という永遠の命題に通じるものがある。 経済的利益のはずがない、と個人的には思う。幸せに成りうる手段かも知れないけれど、それは目的ではない、と思う。 だから、経済的な成長(=儲ける)があっても、繁栄(=幸せ)がない、という状態は、悲劇的だとすら思う。 シシュフォス的な。

Crash Course (1) ~3つのE

大きな変革が世の中に迫っている。だけどのそのありかたは、貴方たちひとりひとりに委ねられている

というようなメッセージを投げかけているクリス・マーテンセン(Chris Martensen)氏の一連の動画が面白かったので紹介しておく。クリス・マーテンセン氏は、経済学者ではなく科学者とのことだけど、その研究成果をインターネット上に公開している。世の中の仕組みを環講義形式で訴えており、いま人類が抱えている問題を解き明かす。 講義の名前は「Crash Course」(破壊の講義)。 

3つのE
・Economy (経済)  ⇒ 指数関数的な伸び/信用バブルの崩壊/人口問題/国家貯蓄の失敗
・Energy (エネルギー) ⇒ 石油の限界
・Environment (環境) ⇒ しぼんでゆく資源/生物多様性の喪失

「Explonential Growth」 (指数関数的な伸び)

人類が直面している問題を解き明かすための方法として、たとえば「ここ数万年の人口の伸び」や「石油の使用量」とか個別の問題をグラフ化しても本質は見えてこない。 ホッケーのスティックのような急激に折れ曲がるグラフの形が意味するところは、その形の相似そのものにある。 つまり関連がある、ということ。 そして、もっとも大事な点は、その「折れ曲がるところ」。 その時点で何が起こったのか。

マネーの総量、人口、石油、水の使用量、絶滅生物の数、森林の減少、、、、 すべては関連している。 だから、エコノミーやエコロジーだけを論じるのでなく、全てを包括的に。

ベジタリアンの極論

食事の種類別の水の使用量:

ビーフ1食分     =1200ガロン
チキン1食分     =330ガロン
ベジタリアン1食分 =98ガロン

だから、みんな肉を食べずにベジタリアンになろう、という動画:

現在家畜に与えている穀物の量は、世界の20億人の人を飢餓から救える量。2008年の統計でおよそ8億6000万人の人が飢えている。 飢饉が減れば戦争も減る。 だから、家畜を増やすのはもう止めて、ベジタリアンになろう。。 という主張。

GO VEG, BE GREEN
(ベジタリアンになって地球に優しく)

というキャッチフレーズまである。
ちなみに、判りやすく「ベジタリアン」と訳したけど、原語ではVeganであり、これはいくつかあるベジタリアンの類型のなかでも、「純菜食主義」と呼ばれる「ヴィーガン」であり、動物由来のものを一切摂取せず、靴や衣服にも使わない。卵も乳製品も、ハチミツも摂らない。

自分はベジタリアンではないから肉も魚も普通に食べる。 だけど勿論、菜食主義者たちの嗜好は自由だと思う。マイケル・ジャクソンも確かベジタリアンだし、自分の周りにも何人かいる。 個人の食べ物の好き嫌いの話に留まるなら何の問題もない。 自分はチョコレートなどのカカオ由来の食べ物を食べない。干し柿やマシュマロはあまり好きじゃない。 そういうレベルの話であるならば。

だけど、肉を食べないで家畜を育てるの止めよう、という呼びかけには大いに疑問だ。 クジラは生物多様性の問題だけど、ウシやニワトリはそうではない。 ヒトは、何百万年の進化の過程を経て現在の雑食性を得たはずであり、体のつくりもそうなっている。ヒトには胃袋が4つあるわけじゃないし、犬歯も発達している。肉を食べるように作られている。 ヒトと家畜の関係も、生物種全体のバランスにさえ影響がなければどこに問題があろう。 家畜にしたって、多くのヒトを効率よく養うためにヒトが獲得した手法だ。 カッコウの託卵や、チョウチンアンコウのルアーや、風に乗って飛ばされるタンポポの綿毛と、本質的には何の違いもない。

問題があるとすれば、そういう人間の「工夫」が自然界でのバランスを崩し始めていることであり、肉食や家畜そのものではない、と思う。考えるべきは、肉食や家畜の是非ではなく、それらを前提にした資源再生可能性への工夫ではないのか。

種の進化は遺伝子と環境が決めるのであって、自分たちで決めるものではない、と思う。

ポカリの新型ペットボトル

大塚製薬の飲料といえば「ポカリスウェット」。 そのポカリに使われているペットボトルの工夫を紹介する動画。 「エコボトルプロジェクト」だって。

人々に安価で手軽な飲料を届ける、というミッションがある以上、ペットボトルの使用そのものは理に適っていると思う。あとはその製造や流通などの全プロダクトライフサイクルの各プロセスにおいて再生可能な形に近づけるかが各企業の工夫、ということになる。 圧倒的なブランドのポカリスウェットが先導すれば、他も付いてこざるをえない。 トップランナーの役割は、だから、とても重要。

一方で、世界のペットボトルそのものをどうやって減らすか、ペットボトル以上にうまい工夫はないものか。容器だけじゃなく中身は大丈夫か。 そういう問題についても引き続き考えなければ。 個人的には、以前読んだ本に書いてあったプラスチックは何十億年も分解されない」ということが引っかかっています。

生ごみのバイオガス化の課題

一般家庭から出される生ゴミは年間約1000万トン。 その生ゴミを微生物に分解させてメタンガスを生み出しエネルギー源とする、いわゆる「バイオガス」。 以前やっていた「ダンボールコンポスト」と原理は同じで、目的が堆肥づくりではなくガスづくり。

それがなかなか思うように普及しない。 普及しない原因はさまざまだけど、主なものは2つ:

  1. ガス分解の効率があまりよくない
  2. ゴミ回収のときのゴミ袋が邪魔

理念の段階ではなく、実践の段階になると、いろいろと想定外の細かい問題が出てくるのはよくあること(だからコンサル会社が存在してる)。 この実践的な課題についても業界一丸で取り組んでいるけれど、今般、「大阪ガス」がひとつのヒントに行き着いたみたい。

生ごみを微生物が分解すると、メタンガスが発生する。この工程を「メタン発酵」と呼ぶが、従来の方法だと、肉や野菜繊維などは分解しきれず、生ごみの約3割が残りかすになっていた。微生物は温度を高くすると活動が活発になるが、高すぎると死んでしまう。55度程度が限界とも言われるが、約10年前からメタン発酵の効率向上に取り組む同社エネルギー事業部の坪田潤さん(44)らは「より高温で活動する微生物を探せば、効率が上がるのでは」と考えた。
[2010.03.29付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

全国の温泉を巡り、高温でも生きられる6種類の微生物を見つけた。この6種類を抽出して溶解槽の温度を80度に挙げると、生ゴミは1日でどろどろに溶け、バイオガスへの発行量は2割増え、残滓(残りかす)は半分に減った

さらにゴミ袋問題については、トウモロコシ原料の「ポリ乳酸」のものが良さそう、という結論になった。上記の高温溶解槽で1日で完全に液状化した。すなわちゴミ袋は取り除くのではなく、これもバイオガスの燃料にする。

バイオガス化施設は全国に8ヵ所。合計で約5万2000トンを処理している。
上記のアイデアを実現する為には、溶解槽を高温対応のものに変え、ゴミ袋もトウモロコシ袋に変える必要がある。 どちらも地方自治体の協力あってのもの。 ゴミ焼却施設の更新を迎える自治体にこの溶解槽とゴミ袋を売り込んでいくのだという。仮に生ゴミのすべてがバイオガスになればそれだけで日本の都市ガスの数%分をまかなえる。

これは短期的な施策というより中長期的な取り組みだろう。 自治体がゴミ袋を売るわけじゃないからセールス先が違うのでは? という気がしないでもないけれど、生ゴミの再利用はリサイクル社会のシンボル。普及が早まればよい、と思う。

Critically endangered の意味

絶滅しかかっている(Critically endangered)動物たちの動画:

登場する種:
ミユビナマケモノ
アフリカノロバ
クロサイ
シベリアトラ
スマトラオランウータン
ダーウィンギツネ
ブルーイグアナ
マウンテンゴリラ
コビトイノシシ
アジアゴールデンキャット
ジャイアントセーブルアンテロープ
アムールヒョウ
アラリペマナキン
チチュウカイモンクアザラシ
ワウワウテナガザル
ゴビグマ

なんと長いリスト・・・。 しかもPart I だって。

個体数減少の原因が「Loss of habitat (生息地縮小) 」とされている種の多さに驚く。 なかには「Civil War (内戦)」 なんていう理由もある。「Hunted for fur (毛皮の為の乱獲)」もある。

名前を初めて聞いた動物が大半。そりゃそうだ。数が少ないのだから、馴染みも薄い。種名の翻訳も果たして正しいのかどうか自信がない。 この世界で、人為的な行為が原因で、なのにひっそりと、滅びゆく生き物たちがいる。 なるべく、彼らの多くを紹介したいと思う。

ゴリラのカウントダウン

ゴリラもカウントダウンが始まっている。

アフリカ中部コンゴ川流域で生息する野生ゴリラが今後10-15年で絶滅する恐れがあるとの調査報告書を、国連環境計画(UNEP)と国際刑事警察機構(ICPO)が発表した。肉を目的とした密猟や、環境破壊による生息域の減少が原因と指摘している。
報告によると、内戦の影響でコンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で被害が深刻化している。違法な森林伐採が急速に悪化して生息域が減少していることに加え、政府軍と対立する民兵組織が資金源として金やタンタル石を違法に採掘。採掘現場では、労働者の食料としてゴリラの肉が提供されているという。
[2010.03.26付 CNN.co.jp/補足&強調Ekojin]


マウンテンゴリラ(ルワンダ)
["Silver back"/Author: TKnoxB /cc-by2.0]

・・・うーむ。 ゴリラももうそんな状況だったのか・・・。 オランウータンといい霊長類は本当に危機的状況なんだな。 絶滅しかかっている理由として挙げられているものは、ICPOの報告らしく「刑事事件色」が強い。 密猟、違法な森林伐採、レジスタンス組織の資金源となる鉱物資源の採掘現場での食糧として、、、 。 他にもエボラ出血熱の感染の拡大、という実に痛ましい理由もあるにせよ、かつても今も、密猟が絶えない種である。 ゴリラの手を灰皿にするために採られていたことすらある。 手を灰皿? なんというアホらしい理由なのか。

Red Listの分類: Critically Endangered (絶滅危機種)

人間たちのエゴが理由で滅びる種がまたぞろ出てきそうというわけか。いかつい容貌の人を、幾分の愛を込め、または若干の軽蔑を込めゴリラに喩えるという世界中で実によく見られる光景も、未来の人間たちにとっては文献中にしか見られない古い世代の風習になるのかも知れない。

ゴリラは、4-5年に一度しか繁殖せず、失った個体数を戻すのは相当時間がかかる。密猟に手をくだす者も、そのことを知らぬわけではないだろう。 人間が元来備えるはずの理性と良心を曇らせる社会的狂気は、ヒトの「進化」の産物なのか。あるいは「退化」なのか。 

海岸線沿いの風車たち

意外にも国内初:

国内で初めて港湾の外に建設された洋上風力発電施設「ウインド・パワーかみす」(茨城県神栖市)の運用が始まった。
出力2000キロ・ワットの風車が7基、海岸線から約50メートルの海上に約2キロにわたって設置されている。施設を管理する「ウィンド・パワー・いばらき」によると、7基で約7000世帯の電力をまかなえるという。
[2010.03.26付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

日本はヨーロッパなどに比べ風力発電があまり進んでいない。  毎年やってくる台風に備えて頑丈に作ろうとするとコストが上がる。大量の風車を設置する広い場所が少ない、、、などの理由が挙げられている。 風そのものは「悪くない」らしい。 風は吹くが桶屋が儲かっていない。

洋上の風力発電のメリットは、陸上に比べて安定的な風が得られることのほかに、建築に係る環境への影響が少ないことも挙げられる。また、ビュンビュン唸るブレードの騒音問題も少ないだろう。また、景観や電波障害などへの懸念も少ない。 この茨城のケースは、「初の港湾外洋上風力発電施設」。

平地は少ないが海は豊富にある。 風車が日本の海岸線に沿って大量に設置された近未来、海洋国家というよりは「風の谷」と称されるようになる、、、 それも悪くない。

エネルギー自給率の新しい指標

国のエネルギーの形を改めて見直して次世代に引き継ぐ為の重要なプロセス:

経済産業省は(2010年3月)24日、国のエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の骨子案を公表した。2030年までに海外の資源権益を含めたエネルギー自給率を現在のほぼ2倍にあたる7割に高めるとともに、家庭や運輸など「くらし部門」の二酸化炭素(CO2)の排出を半減することなどを明記。原子力発電所は20年までに8基増設し、稼働率を85%に引き上げる目標を盛り込んだ。
同日開いた総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)基本計画委員会に提示した。直嶋正行経産相は冒頭、「日本の中長期の針路を定める重要な計画だ」と述べた。経産省は5月ごろの取りまとめを目指し、政府が6月にまとめる新成長戦略に反映させる。
[2010.03.24付 日本経済新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

現状の日本のエネルギーの実態の現状認識を行ったうえで課題を抽出。その上で「エネルギーの安全保障」を重要課題と位置づける。 エネルギーの安全保障、すなわち資源の少ない日本にとって「何かあったときに」海外にエネルギーを依存している現状はマズい。そのことを軍事的な言い方になぞらえて「安全保障」と呼んでいる。資源の生産地からその資源を最終的に消費する国民ひとりひとりに至るエネルギーフローの各過程で、安定的なエネルギーが確保されることを目指す。 フローの途中に安定性に懸念があるようなら、それをリスクと見なし、対策を練る。

具体的には以下の5つ:

  1. 自給率の向上(国産・準国産エネルギー・自主開発資源の拡大)
  2. 省エネルギー
  3. エネルギー源多様化/供給源の多様化
  4. サプライチェーンの維持・強化
  5. 緊急時対応力の確保

・・・このうち、自給率がクローズアップされている。
現在、日本のエネルギー自給率は18%ほど。これは諸外国に比べて著しく低い。


[2010.03.24付 経済産業省/資源エネルギー庁 「エネルギー基本計画」見直し骨子(案)より]

提言では、この「自給率」の考え方について、従来のエネルギー自給率(国産+原子力)に加え、自主開発資源も勘案する指標を使うべき、としている。 自主開発資源とは、政府や企業が海外で持つ資源権益のこと。

これを含めた場合、日本のエネルギー自給率は、38%となる。 この数字の目標を「70%」にセットしてはどうか、という案だ。期限は2030年まで。あと20年弱。

・・・天然資源は、どうひっくり返してもないものはない。 ここに悲観せずに、グローバル企業が血眼になって海外で獲得競争をしている資源も含めた「日本の総リソース」も指標化しようということだ。 そしてそこに数値目標を設定する。
70%の妥当性、2030年の妥当性、というものは検証しなければならないけど、こういう課題設定とそれに対する独創的なソリューションは、とても良いと思う。官民上げて、目標を達成しよう。

圧縮空気でエネルギーを貯める

風力発電や太陽光発電につきまとう「自然の気まぐれ」の影響をなるべく最小限にして、安定した発電効率を得るための工夫がある。その一つが、「圧縮空気エネルギー貯蔵」(Comressed Air Energy Storage:CAES)。

Southwest Solar Tech Demo from Russell Perry on Vimeo.

原理としては、エアコンと同じ。 空気を圧縮したときに発生する熱を外気に逃がした上で圧縮を解くと温度が下がる、、、という原理を利用したのがエアコンだけど、それをエネルギー貯蔵に応用する。

機密性・耐圧性の点で優れた地下の貯蔵スペースに、圧縮した空気を溜めておく。勿論、圧縮そのものに使うエネルギーは、夜間や休日などのオフピークの電力を利用する。 圧縮するときに熱が発生するけど、その熱は放熱される。 そうやって放熱後の圧縮空気を少しずつ取り出すと、温度が下がって空気は膨張する。 そのエネルギーでタービンを回して発電に使うのだ。

一時的に地下に貯蔵しておいた圧縮空気を解き放ち、安定したエネルギーを得る工夫。 自然とうまく付き合う為には、この手のアイデアが必須なんだろうな。 ヒトは今まであまりにもそういうことを無視しすぎてきたので、いい機会なのかも。

スマート・パイプで戦略的な水利用を

戦争よりも、水が人間を殺しているというショッキングな報告:

国連環境計画は「世界水の日」の(2010年3月)22日、水資源管理に関するリポートをまとめ、世界の水質汚染による死者は、戦争や紛争などの暴力による死者の合計を上回っていると報告した。
それによると、途上国では排水の90%が垂れ流しにされ、飲料水の汚染や衛生状態の悪さに起因する下痢性疾患で年間約220万人が死亡している。水を原因とする疾患で死亡する5歳未満の子供は少なくとも年間180万人に上るという。
[2010.03.23付 CNN.co.jp/補足&強調Ekojin]

なんともはや、、、痛ましすぎる。 淡水の管理はかくも難しいものなのか。 増える人口、余るところでは余り足りないところではとことん足りない食糧、生活水準の向上による先進国の飽食化、、、。

人口増大、工業化、食品生産、生活水準の向上、、、、淡水が人類の生存と発展に欠かせないことは自明過ぎる。 排水が垂れ流され、衛生状態の悪い飲料水を飲んで死に至る子供たち。問題は、量よりもむしろ、戦略なのかも知れない。 水の利用に関する戦略。 適正配分と持続性確保の為の戦略。。

例えば、一見多くの手間とコストをかけて汚染を浄化する必要があると思われる排水も、適切な管理と技術があれば、むしろ生活に欠かせない資源となる。 排水中の窒素やリンの化合物を肥料として活用することができそうだ。 

ネットに転がっていたデータを信用して載せてみる:
——————————
地表の
75%は水で覆われている。 そのうち、
97.5%は海水。 つまりわずか2.5%が淡水。  そのうち、
70%は氷。 つまりわずか30%が地下水。 そのうち、
1%未満が実際にアクセス可能な水。
これは、地球上に存在する水のうち、わずか0.007%を意味する。さらにそのうち
70%は、生物の成長に使われ、
22%は、産業の為に使われる。
わずか0.08%が、飲料などに使える水。
——————————

こんなに少ない。数十年以内に100億人の人口を抱えることになる地球では、淡水の利用はどうしても戦略が必要になるってものだ。利権がはびこり、戦争が起こる。

電力の世界では、「スマート・グリッド」が流行し始めている。
水資源の世界にも、「スマート・パイプ」が必要かもしれない。

緑提灯で地産地消

居酒屋の軒先に架かる赤提灯ならぬ、緑提灯のことがTVで採り上げられていた。

国産食材を50%以上(カロリーベース)使っている居酒屋が、赤提灯ならぬ緑提灯をぶら下げている。 提灯には星印がついており、50%で星1つ。10%ごとに星が1つずつ増える。

40%程度と言われる日本の食糧自給率の向上のため、こういう啓発運動に取り組んでいる。 現在は、全国で3000店舗弱。TVで採り上げられたので一気に知名度が上がるだろう。登録店舗も増えるに違いない。

農研機構理事であり中央農業総合研究センター所長である丸山清明さんという方が発案し、「緑提灯応援隊」という非営利団体として運営している。 公式ロゴは無償を前提に募集中。 さらに「国産度」を表す星も基本は自己申告だって。

公式サイト

違反した時の罰は「反省と書いた鉢巻を締める」「頭を丸める」等のお笑いみたいなものです。
でも、それ以前に、そのお店はお客に見放され、鉢巻を締める前にお店を閉めるでしょう。だから、 そんな店主さんは緑提灯を掲げないと確信しています。

・・・ウマいこというねw

お酒は好きだけれど、残念ながらまだこの緑提灯のお店は見たことがない。これからはそういうチャンスがあるかも。
応援隊の義務は:

隊員の義務は、「赤提灯の店と緑提灯の店が並んでいたら、ためらわずに緑提灯の店に入ること」、この1点だけ。

お。 これなら自分も入れるかも。 入ろうかな。 

ミドリムシクッキーにミドリムシ佃煮

和名:ミドリムシ  学名:ユーグレナ

この学名を社名に据えたベンチャー企業については以前紹介した。 このミドリムシ産業、だんだん注目されてきている。 ミドリムシが世界の食糧問題に一石を投じるかも。

日本科学未来館(東京都江東区青海2丁目)(2010年3月)で22日まで開かれている「“おいしく、食べる”の科学展」で、東京大学発のベンチャー企業がお土産用に開発した菓子「ミドリムシクッキー」が人気だ。地域振興も視野に入れ、石垣島に培養装置をつくって大量生産しているクッキーで、1枚に2億匹のミドリムシが入っている。味もさることながら、「健康と環境にいい未来の食品」として注目されているようだ。
「ミドリムシクッキー」は、ベンチャー企業「ユーグレナ」(文京区)と日本科学未来館が共同開発。昨年(2009年)11月から同館で5枚入りの箱(450円)を販売している。1日平均約120箱と、同館の定番「宇宙食」を上回る売れ筋商品だという。
[2010.03.21付 asahi.com /補足&強調Ekojin]

動物・植物両方の性質を持ち、栄養価の高いユーグレナ。 試験管のなかで10ミリリットル分、約5000万匹の量だったユーグレナを攪拌し光合成を促進する。 驚異的なスピードで培養が進み、1ヵ月後にはなんと14万リットルの量に増える。 これは700兆匹、というまさに天文学的な数字。 これを乾燥させて、クッキーやら佃煮やらサプリメントにする、、、。 

地球上のヒトの数がいくら増えたって言ってもたかだか100億弱。 それを考えるとこの地球がいかに彼ら微生物が支配する星かということがわかる。 そりゃそうだ、彼ら微生物は個々の動物の体内にすら無数に存在する。 共生、という言葉が実にしっくりくる関係値だ。体内レベルでも、惑星レベルでも

このミドリムシフーズたち。確かに有望だ。食料として、あるいは燃料して、研究が進む。 世界の食糧問題を解決できる段階ではないけれど、生物学・化学から社会学・政治学まであらゆる学術範囲の知見が求められる分野がこの「」の問題。 製品化のところでは「ものづくり」や「応用力」「発想力」といったビジネススキルも求められるだろう。 産学協力して知恵を絞る良いチャンス。ベンチャーの出番。

リサイクル食用油のおぞましい実態

氷山の一角だと信じたい:

中国で使用されている食用油の約1割が、厨房(ちゅうぼう)などから捨てられた廃油を精製し、再利用した有害な油であることが専門家の調査でわかった。
「食の安全」などを担当する国家食品薬品監督管理局が全国各地の監督部門に対し、飲食店での有害油の使用禁止を徹底するよう通達を出した。中国紙「中国青年報」などが伝えた。
[2010.03.20付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

・・・1割! なんとう高率。 「有害」「粗悪」、、、などの負のイメージで語られることが多い中国産の食品。 それがデータで実証されてしまった格好だ。 未だ解決していない毒ギョーザ事件がよぎる。 農薬入りのギョーザ、有害な再生油、、 これは当たり前ではないからニュースになっているのか、氷山の一角が明るみになっただけなのか。

ちなみに調査を実施したのは、中国に批判的な外国勢力ではない。 武漢工業学院の食品科学の専門家らであり、つまり「身内」だ。 年間食用油消費量約2250万トンの約1割にあたる200~300万トンもの再生油が、それを知ってか知らずか、一般消費者の食卓に上っている計算になる。 そしてその再生油には、発がん性の高い物質(アフラトキシン)が含まれているというのだ。 アフラトキシンは、砒素の100倍の発がん性。

この読売の報道に比べ、もっと踏み込んだ衝撃的な報道もある。

下水道からすくい上げた油が食用油として販売されている実態を指摘した「リサイクル食用油」のニュースが波紋を広げている。中国国家食品薬品監督管理局は緊急通知を発布し、飲食店への使用実態調査を行うとした。場合によっては飲食サービス許可証(餐飲服務許可証)を取り消す措置もとる構え。京華時報が伝えた。
中国語では「地溝油(下水油)」として話題となっているリサイクル食用油。(2010年3月)17日付で国営ラジオ放送サイト・中国広播網が伝えたところによると、これは下水道の汚水を汲み取り、ろ過や加熱、沈殿物除去などの作業を繰り返したものだ。
[2010.03.19付 レコードチャイナ/補足&強調Ekojin]

・・・安く調達できて、業者の利益率が高いのだという。 市価は通常製品の半値。 そういう粗悪な有害食品が貧しい農村部を中心に蔓延しているらしい。 検査を受けていなかったり期限が切れた2万5000トンもの粉ミルクが、赤ちゃんの口にも入っている。

下水リサイクル・・・。 発想としては正しいのかもしれないけれど、食用はマズいだろうに。 リサイクルされた油の使い道は食用以外にもいくらでもあるはずなのでは。 それこそクルマを走らせられないか。 何かの精製物質へ転用できないか。 有害な油を安く売る、、、ということがどんなにひどい行いか。 国が広いと、悪徳業者の発想も際限がないのか。

鮪ではなくマグロに向き合おう

ワシントン条約締結国会議でモナコから提案されていた大西洋・地中海のクロマグロの国際取引禁止案は、賛否際どいとの下馬評を覆し、禁止を半年延期するというEUの「妥協案」もろとも圧倒的多数で否決された。 域内の意見の食い違いをまとめ切れないEUの構造的問題が再び露呈した形。結束した途上国の発言力が先進国を凌ぐ、という近年の温暖化問題の国際会議でもしばしば見られる構図がまたぞろ顕われた格好。


マグロの寿司
["Tuna Sushi"/Author:Akira Kamikura /cc-by2.0]

弱腰、隷従的、戦略欠如、、、などと酷評されることの多い日本の外交では近年稀に見る「圧倒的勝利」であり、国内大手メディアは揃って「日本の勝利」と伝えている。 禁輸賛成側の欧米各国のメディアも敗北と受け止めているようだ。

だがちょっと待て。

日本の外交当局がロビイを駆使し、大使公邸で各国を集めて寿司パーティーを開き、反欧米の途上国を取り込んでプロクシファイトをこなし、アメリカからの「多数派工作特殊部隊」が到着する前日に採決を強行させるなど、あらゆる手段を使ってしたたかに振るまい国益に適う国際的結論を導いたのは良い。外交とはそういうものだし、その動きにはむしろ快哉を叫びたい。

だけど、肝心の絶滅の危機に瀕している、とモナコが訴えたクロマグロの現状についての報道が非常に表層的なのは、自分にとっては驚きだ。

日本人はマグロを食べるから禁止されたら困る。今回外交の勝利だ。良かった

は、この問題の本質とは全くズレた話だと思う。 もしマグロが本当に危機に瀕しているのなら、どんなに日本人がマグロ好きでも獲ってはいかんだろう。なのに、経済新聞だけではなく、一般紙も含め、以下のような視点が欠如している、もしくは薄い(か、自分が見落としている):

今のマグロの現状はどうなのか。再生可能な漁獲量を保てているのか。もしそうであるのなら、何故モナコや他の各国はそうでないと言っているのか(クジラと違って知能が高い・哺乳類だから、という感情論は薄いはず)。 そして、最大の消費国としての日本は、食物資源としての鮪ではなく、生物としてのマグロにどう向きあうべきなのか」 

「経済」の視点を軽視するわけではないが、生物であるマグロを扱う最も基本的な視点はやはり「生物多様性」であるべきだと思う。経済はその次のはずではないだろうか。 

温暖化防止のコスト。まずコンロから。

ブラックカーボン(黒色炭素:スス)が地球温暖化に大きな影響を与えている、というNASAの報告について、以前紹介した。 そのブラックカーボンのアップデート情報。

ある科学者の単純計算によると、150億ドルかけるだけで、地球上で温暖化の影響を最も受けやすい地域の温暖化を遅らせることができるらしい。しかも、その効果はすぐに表れるという。
150億ドルというのは、木材や動物の糞、石炭を炉にくべて暖房や調理に利用している5億世帯に、環境を汚染しないクリーンなコンロを提供するのにかかる、だいたいの費用だ。地球温暖化の原因の1つである汚染物質の煤(黒色炭素)の4分の1は、こうした家庭の炉から排出されている。
[2009.12.22付 WIRED VISION日本語版/強調Ekojin]

・・・家庭で使っている暖房器具や調理器具をススを出さない製品にリプレイスしましょう、ということ。全世界のコンロを環境配慮型の製品に取り替える費用が約150億ドル。いまのレートで大体1兆3600億円ほど。コンロ1個を30ドルと見積もった場合の計算だ。 決して少ない金額ではないけれど、決して多い金額でもないのではないか。 何せ、全世界のコンロの話。 ブラックカーボンの悪影響を考えれば投資としては悪くない、と思う。

勿論、単純計算過ぎるし、それぞれの地域や事情などを無視しているし、コンロ製造自体のカーボンコストはどうなんだ、って問題もある。5億個のコンロ製造を1社に任せて良いのか、その経済的リスクもあるはず。

ブラックカーボンは、大気中でプカプカ浮いているうちにチリと結合して細かな粒子状になって集まり、太陽熱を吸収する。そこに雨が降って水分が加わることでさらに熱を吸収。 大体そんなプロセスで気温上昇を加速させる。 ヒマラヤの氷河が解けている主因ではないか、と疑われている話も以前の紹介のとおり。

そんなブラックカーボン(スス)を普通の日常生活のルーチンのなかで出しまくっているのを止めましょう、という話だ。世界で半減させることができれば、深刻な地球温暖化の始まりを10-20年遅らせることができるのではないか、とはこの試算を発表したラマナサン博士の弁。

単純な試算に過ぎないけれど、考えてみる価値はあるはず。 情緒的な「温暖化を止めましょう」ではなく、「温暖化を止める為にいくらかかります。これならペイできるでしょ」という考え方は、とても重要なはずだから。

対岸に公害汚染のデジャブ

対岸の隣人に公害問題が。

ロシア極東沿海地方の日本海に面した都市スラビャンカで(2010年3月)14日、地元の石油関連会社「ボストークブンケル」が発がん性物質のベンゾピレンを排出しているとして、約2千人の住民が周辺環境の汚染をやめるよう求める抗議集会を行った。
集会の主催者によると、スラビャンカにある同社の関連施設からはベンゾピレンを含む刺激性の強い物質が排出されて悪臭が立ち込め、特に朝は屋外での呼吸が困難になるほどといい、頭痛を訴える住民が続出。有害な重油の加工法を変更するよう求めている。
[2010.03.14付 MSN産経ニュース/補足&強調Ekojin]


スラビャンカの位置
[via Google Map]

こうして改めて日本海の地図を眺めていると、通常日本で「隣国」として扱われることの多い中国・韓国よりもむしろ、海を共有しているという意味では北朝鮮やロシアの方が「お隣さん度」が高いような気がする。 多くの日本人にとって、(あくまで中韓両国と比べて)それほど馴染みがあるとは言えない国々。

ロシアにしても、隣国としてのお付き合いは、北方四島(クリル諸島)問題が絡んだり、領空侵犯に対する三沢や千歳からのスクランブル発進の話など、どうもきな臭い話が多い。 そもそも大黒屋光太夫の漂流譚ではないけど、シベリアやカムチャツカはロシア領とは言え「極東」もいいところなのであり、政治にしても文化にしても遥か西方のヨーロッパ側が中心の国だ。

そんなロシアの、日本からちょうど対岸にあたる都市から届いた今回のニュース。 何かと隣国に厳しい産経の報ということを措いても、水俣や四日市やイタイイタイを経験した日本としては放っておけない。 まさか日本海を渡って公害が日本に及ぶ、、ということはないだろうが、ともかく身勝手な企業による環境汚染への最良の対処法は、何よりも世論の喚起であり、報道の力であることを日本は知っている。

スラビャンカからは、過去6年でガンの罹患率が6-7倍に急増したというデータもあるという。 案の定、名指しされている企業であるボストークブンケル社の広報担当者は「当社の企業活動により有害物質の濃度が上昇したとのデータはロシア政府も確認していない」と語っているとのこと。

世論が盛り上がって認めざるを得なくなるまで企業が否定し続ける、というのもお決まりの悲しい構図だ。 詳細がわからないため予断は良くないけれど、日本が提供できる知見もあるはず。

地球のいのちとヒトの役割

環境省が用意した生物多様性に関する動画。
例によって、「地球のいのち、つないでいこう」のキャッチフレーズを使っている。地球上の生物が互いに支えあっていること、人間も例外ではないこと、、、その相互依存の精神を、比較的身近な生物たちを紹介しながら説明している。「入門編」といった趣き。

・・・子供向けと侮るなかれ。今年2010年は国際生物多様性年。これからもいろいろなリテラシーの人を対象にした、いろいろな視点の動画などのコンテンツが出てくるだろう。それが楽しみである。

そして、この動画で少しだけ変わった点といえば、ダルマガエルのくだり。
擬人化されたダルマガエルは言う:

ぼくらカエルの仲間の多くは、人間が作ってくれた田んぼのおかげで、生きていけるんだ。田んぼの水のなかにはびっくりするくらい、いろんな生き物がいるんだよ。

そうだね。とかくエコの世界では、「人間の存在=地球にとって害」という図式で語られることが多いけど、「相互」依存ということはヒトの存在も地球全体のエコシステムのなかでは役立っているということ。当たり前だけど、見落としがちではないだろうか。

極端に走らずバランスをとるためにも、大事な視点。

初のカーボンニュートラルステーション

大阪市摂津市に、「摂津市駅」(阪急京都線)が新設され、2010年3月14日にオープンした。普通電車のみが停まる2面2線の小さな駅だけれど、大きな特長がひとつ。

駅舎の屋根に太陽光発電パネルを設置するなどして二酸化炭素(CO2)の排出量を半減。さらに排出量取引制度も活用するといい、阪急電鉄によると、CO2排出量を事実上ゼロにした全国初の駅になるという。
[2010.03.13付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

つまり、「カーボンニュートラル」ということ。 環境問題を世界に説いて回るアル・ゴア氏は、移動に航空機を使っているが、利用の際に必ずカーボンニュートラルの手続きを踏むことで、自身の移動に伴うCO2排出を相殺している。 カーボンオフセット(炭素相殺)をさらに進めてニュートラル(差引ゼロ)の状態。 どんなに小さな駅でも人間の利用に伴うCO2排出は避けられないけれど、それと同量を別の場所で相殺する。


新設された摂津市駅
["Settsu-shi Station2"/Author:Whity /cc-by-sa3.0]

具体的には、屋根の太陽光発電、LED照明などの利用でそもそも省エネルギーを実現。 さらに、近隣県の森林組合の植林活動で実現した排出削減分を購入する方法をとるらしい。 何であれ初めてのことは注目される。 そのうちこういう取り組みも当たり前になるだろう。
首都圏にもあるのかな。 以前紹介した東急元住吉駅がそれに近いだろうか。

最近少し重たいテーマが多かったので、こういうサラッとしたのを入れたくなりました。

パタゴニア創業者が語るCSR

アウトドア用品の「パタゴニア」。

アウトドアに関することなら衣料品、バッグや靴などラインナップは幅広い。 と同時にこの会社は、環境保護に力を入れる会社としても知られている。「売上の1%か利益の10%の高いほう」を環境団体に寄付することを企業のコミットメントとしている。 そのコミットメント初年度の1985年には、1000以上の団体に合計2500万ドルを寄付した。 また、その1%の理念を体現した国際団体である「ワン・パーセント・フォー・ザ・プラネット (One Percent For The Planet): 地球に1%を」の創設メンバーでもある。ちなみに同団体にはパタゴニアの他、ソニー・エレクトロニクスなども加盟している。 また、今やユニクロもやっているけれど、ポリエステル、フリース、ナイロン、コットンなどでできた自社製品の回収やリサイクルを実施している。

そのパタゴニアの創業者がイヴォン・シュイナード氏。
氏が、企業のCSRについて語る動画。

・・・少々長いが、なかなか良いこと言っている。実績に裏打ちされた言葉は重いね。 ある1点の懸念を除けば、シュイナード氏の主張は、あらゆる企業が範とすべき姿勢だ。

懸念とは、この企業が、あのシー・シェパードを支援している企業の1つ、ということ。ただし、パタゴニアのサイトにもシー・シェパードのサイトにも、かつては間違いなくあったスポンサーシップの記述が現在は削除されているみたい(探せないだけかも)。 さすがに世間の批判はすさまじかったのかな。

(下)これが2008年1月時点でのPatagoniaとしての公式見解とのこと。(ネットを漁る限りでは)

Patagonia has supported Sea Shepherd’s overall efforts to protect our ocean’s biodiversity at times over the past 15 years. We, as a company, support a wide range of front line activism and grassroots organizations that are part of a vibrant and diverse environmental movement. Patagonia is aware that Sea Shepherd engages in direct actions as one of their approaches to protect and conserve marine ecosystems
パタゴニアは、シー・シェパードの過去15年以上にわたる海洋生物多様性保護活動を支援してきました。私たちは一企業として、多種多様な環境運動を形成する活動であれば、それが「前線寄り」であっても「草の根」であっても支援してきております。 パタゴニアは、シー・シェパードがどちらかというと「直接的な」やり方で海の生態系を守る活動を行っているということを認識しております。
[via: UKCliming.com /viewed on 2010.03.14 /翻訳Ekojin]

・・・なるほど。 これをどう判断するか。 シー・シェパードの活動には全面的に反対だけれど、すぐにパタゴニア製品の不買、、、と結びつけてよいものか。 アメリカ政府が主導するイラク戦争に反対であっても、アメリカ政府が発行した国債を買う大手の金融機関(=つまりほとんどのメガバンク)に預金をすることが倫理的に間違っている、とは直ちに言えないところがある。 そもそも、パタゴニア社の現時点の見解が不明、とくればなおさら。

自分のライフスタイル的にパタゴニア製品には特にニーズはない。もう少し、事態の推移を見守ってみる。

宇宙帆船イカロス、金星へ

光を浴びて宇宙を航海する船。

太陽の光を帆に受けて、光の圧力でヨットのように航行する世界初の宇宙帆船「IKAROS(イカロス)」の機体が完成した。宇宙航空研究開発機構が(2010年)5月18日に打ち上げるH2Aロケットで、金星探査機「あかつき」とともに金星の方向へ向かう。
[2010.03.13付 asahi.com /補足&強調Ekojin]

14メートル四方の正方形の帆帆の厚さは髪の毛の10分の1。 ピンポン玉をぶつけても突き破ってしまいそうなそんな薄っぺらい帆で宇宙空間を航海するのだから驚く。 その極薄の帆に太陽光を受けると、0.5グラムの重りをぶら下げたのと同じ圧力を得られる。 つまり1円玉よりも軽いってことか。 慣性よ恐るべし。

ネーミングがいいよね。イカロスって。 世界初の宇宙帆船にふさわしいJAXAのセンスだけど、ギリシャからチクリとされないのかな(まあそれどころじゃないかあの国は)。 ロシアの宇宙船に「桃太郎」って名づけるようなものでしょ。

で、そのイカロスは太陽ならぬ金星へ。 宇宙帆船の性能を確かめるために、まずは「近場」にいくってことみたい。将来的には帆を大きくして、木星を目指すらしい。 太平洋横断を目指すイカダがまずは東京湾横断をやってみるみたいなものかなw
響きだけ聞くと優雅だよね。燦燦と太陽を浴びて一路ヴィーナスの星へ

素朴な疑問なんだが、四角帆はスピードは出るが向かい風には使えず、三角帆はスピードは遅いが向かい風にも対抗して進める、って何かの本で読んだことがあるけれど、この宇宙の帆船ではどうなんだろう。同じ原理が通用するのかな・・・。

(下)これはNASAの光圧帆船のニュース。仕組みなどがわかりやすい。
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ブラックバス料理が窮地に

商売って、なかなかうまくいかないものですなあ:

琵琶湖の生態系を脅かしている外来魚・ブラックバスを食べて数を減らそうと、滋賀県庁食堂が2007年から出していたブラックバス料理が、(2010年)2月末で中止された。
仕入れ価格が上がったことが理由だが、頻繁に注文する人もいる“人気メニュー”だったため、県庁内からは「特別な日だけでもいいから続けてほしい」と惜しむ声が上がっている。
[2010.03.12付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]


ブラックバスのてんぷら
["芦ノ湖丼"/Author:Yamaguchi Yoshiaki /cc-by-sa2.0]

琵琶湖の外来種の問題は、ブルーギルを中心に何度か採り上げてきた。 滋賀県もあの手この手でこの魚たちを何とかするべく手を打ってきていたのだけれど、そのなかでも県庁食堂で供される「ブラックバス料理」は人気が高かったみたい。 週代わりのブラックバス料理は、グラタンやかき揚げなど100以上もある、というからもうすっかり定番の食材、ということだろう。 割と低価格で栄養価の高い白身魚とくれば、料理人も腕が鳴るのではないだろうか。

ただ残念なことに、この県庁にブラックバスを卸す流通コストの問題があり、ビジネスとしては苦戦してたみたい。県庁の目の前に琵琶湖はあるけれどそこで捕れたものを県庁に卸していたわけではなく、守山市や大津市北部から納入していて、その輸送費が高騰しているのだという。 地図で見たけれど、確かにそれらの市は県庁からは遠い。 でも逆に、県庁の近くの琵琶湖畔ではダメなのだろうか、という疑問も、琵琶湖行ったことのないシロウトとして感じてしまった。 水質の問題?「漁獲」量の問題? ・・・あるいは委託業者の事情?? わからない。

ブラックバス料理を楽しみにしている人のニーズはありそうなので、なんとかならないものかね・・・。 ともかく、このブラックバスに関しては、クジラやマグロと違って「乱獲」と言われる心配だけはないので。。。

COP10に向けた広告連携

うーん。いくら日経産業だからってこれは・・。

環境に特化した映像情報をインターネットで配信するグリーンTVジャパン(東京・渋谷)は中部日本放送(CBC)と連携し、環境問題に関心を持つ視聴者などに向けた新たな広告手法を開発する。
まずCBCが制作する伊勢湾などの生物多様性を描いた特番のサイトとグリーンTVジャパンの生物多様性専門サイトから互いに相手のサイトに入れるようにすると同時に、特番の協賛企業が両サイト上にバナー広告を掲載する。
[2010.03.08付 日経産業新聞/補足&強調Ekojin]

グリーンTVジャパン
CBC (中部日本放送)

(下)グリーンTVジャパンの動画(例)

・・・ええと、CBCの環境啓蒙番組の専門サイトとグリーンTVジャパンの関連ページを相互リンクして、同時に環境系クライアントが両サイトにバナー広告を一括配信できる・・・。 ってことだよね・・。新しい広告手法でも何でもない気がするのだけれど。。よくあるよこの手の広告。 日経産業の環境面、ネタなかったのかなあ。

まあそれはともかく、CBCがカバーする名古屋市では生物多様性条約締約国会議(COP10)が控えており、その認知度向上、という目的もあるみたい。この連携広告が奏功するかはわからないけれど、議長国としての日本は内外に取り組みをアピールをしなければいけない。

・・・ちょっとグリーンTVジャパンの映像、面白いのもあるみたいだから見てみる。

知らされていない実態

先日(2010年3月7日=現地)の第82回アカデミー賞発表。

「アバター」が主要賞を逃したキャメロン元夫妻の争い(K・ビグロー快挙!)や、主演女優賞サンドラ・ブロックのラジー賞とのダブル受賞、多言語使いのクリストフ・ヴァルツの助演男優賞など見所はたくさんあったけれど、日本人にとってのニュースといえばなんと言っても、「ザ・コーヴ」(The Cove)の長編ドキュメンタリー賞受賞、だろうと思う。

⇒以前のエントリー

・・・この和歌山県のイルカ漁を糾弾する映画も、最近世論の大きなうねりが感じられる「反捕鯨」の流れの一貫だろう。クロマグロも禁輸の動きがあり、日本人が、日本の食文化について、否が応でも立ち止まって見つめなければならない事態になっている。クジラやマグロを食べることについて、日本人のひとりひとりが答えを求められている、とまで言うのは誇張かも知れないけど。

この映画は日本公開が決まっている。 ただ漁師の顔にモザイク処理をする関係で公開は延期されているが、延期されている理由はそれだけではなく、この高度に政治的な問題についての興行側の葛藤もあるだろう。地元の漁協は猛反発している。 隠し撮りされた上にジャパニーズ・マフィア、なんて表現をされたら反発するのは当たり前だね。 東京国際映画祭の招待作品だったが、そういう経緯もあって公開はわずか1日となった。

日本人の感情的な反発もある程度致し方ない、とも思う。日本の食文化を理解しない外国人が「日本のイルカ漁の実態について日本人が知らされていないのは問題だ」などと完全に上から目線で映画を作り、それが権威ある賞を受賞したとなればなおさら。大きなお世話、の一言でもいいたくなるだろう。

ただまあ、理性的に考えれば「とりあえず観てみよう」と考えるのが当然のこと。ドキュメンタリー映画がある一定の勢力を批判的に描くことは珍しくなく、むしろ普通のこと。今回はそれがたまたまイルカ漁の人たちだっただけだ。本人たちはたまったものじゃないだろうけど、観てもない映画を批判するのはあまり健全ではない、と思う。 それに、我々は、確かにイルカ漁の実態など知らない。漁師がマフィアではないことくらいは判るが、イルカをクジラとして売っている実態など、恐らく真実を突いている点も描かれているのだろう。 全てが事実無根なはずはない。 大部分の日本人もそう思うのではないだろうか。

それにしても、本当に食文化は難しい。そもそも食べ物というやつは、地球上の限りある資源のおすそわけを、さらにみんなで分け合っているのが本質なのだから、自分や自国の「文化」だと言って全てが許容されるわけもなく・・・。そういうことを判断する材料は、多いほうが良い、と思う。

(下)こんな人もいる。

隠れた滝

教科書最大手の東京書籍の関連会社リーブルテック社(旧東京書籍印刷)。

年間3300万冊の教科書を印刷する工場では、印刷時に発生する摩擦熱を落とすため、大量の冷却水を常に循環させている。その量、1分間に2800リットル。 この水の流れが持つ大きな可能性に、これまで誰も気づかなかった。

水は地下の水槽からポンプで12メートル引き上げられ、熱を奪うと、再び12メートル下の水槽に落ちる。冷却水の流れが持つエネルギーに着目したのが日立産機システム。「これだけの落差と、水量があれば、十分に水力発電が可能」とする同社の提案に、工場内に隠れていた滝の姿が浮かんだ。
[2010.03.04付 日経産業新聞「水の世紀」/補足&強調Ekojin]

原理的には、落ちてくる水の流れの途中に水車を設置するだけ。それで発電機を回す。非常に原始的と言えるエネルギー源であり、位置エネルギーの転換であり、物理用語でいうところの「ポテンシャル」だ。こんなシンプルなものはあまりない。
ただ、当然というか、この水車のエネルギーだけでは費用回収に時間がかかってしまうけれど、日立産機は汲み上げるポンプの効率改善も合わせたソリューションを提案し、回収期間の大幅な短縮に成功した。 地味な合わせ技だが、差別化のできた良い提案だと思う。

リーブルテックに限らず、それなりの規模の工場内では、主に冷却の目的で大量の水を恒常的に循環させていることが多い。伝統的に当たり前のように存在していた水だけれど、実はこれが隠れた滝になる、という気づきはなかなか面白い。潜在的な需要は高そうだ。
勿論コストとのトレードオフ。 国もこの「小さな水力」には注目しており、2008年4月に新エネルギー施行令が改正され、出力1000ワット以下の「小水力」が新エネルギーとして認定された。 補助金の対象になった。

そういう視点で見ると、意外と使われていない水の流れってあるような気がする。 この滝の活用はビジネスにもなるし、エコにもなる。

(下)こんな感じ?

深層水の産業利用

日立プラントテクノロジー社が、深層水に目を向けている。

深層水の温度は季節にかかわらずセ氏5度前後で一定する。通常、空調冷媒用の水は電気エネルギーを使って冷却して配管に通すが、深層水を使えばこの電気エネルギーは不要になる。深層水のくみ上げにもエネルギーが必要だが、横山彰技術本部長は「くみ上げた水を散水用の水などにも活用すれば、ビジネスとして成り立つ」と語る。
[2010.03.03付 日経産業新聞「水の世紀」/補足&強調Ekojin]

海洋深層水とは、深度200メートル以深の深海の海水のこと。表層とは異なる特徴がいくつかある。

  1. 清浄  ・・・ 汚れた川の水は影響しない深さ。 太陽光も届かないのでプランクトンもいない。雑菌も少ない
  2. 無機栄養分が豊富  ・・・ 上と矛盾するようだが、プランクトンが育つために必要な無機栄養分が、上から沈み込み、消費されずに残っているため
  3. 低温安定 ・・・ ほぼ年間を通じて水温が安定している

その海洋深層水を汲み上げて、空調の冷媒設備に活用する。 年間を通じて冷えているのであれば、何かを冷やす需要が常にあるのなら、有効に使えることになる。 ただし、汲み上げるエネルギーを考慮に入れる必要が当然あり、同社では別の用途に使える道を探ることでビジネスチャンスも汲み上げようとしている。この分野でも日本の技術は進んでいるとのこと。

現在はまだ汲み上げの候補地選定の実証段階、というステータスらしい。 太平洋と日本海では深層水の性質も異なるらしく、慎重なロケーション選定が必要なのだろう。

まだまだ緒に付いたばかりのこのビジネス。淡水化のような派手な技術でなくても、確かに光るイノベーションがある。

電気も水も同時に作る総合商社の強み

UAE(アラブ首長国連邦)東部フジャイラの海岸地帯に今年(2010年)8月、汲めども尽きぬ泉が湧き出す。丸紅がアブダビ水電力庁や英インターナショナル・パワー(IP)などと2007年から組んで建設するのは、出力200万キロワットの天然ガス火力発電所の余熱で海水を蒸発させ、日量59万トンの淡水を生み出す造水発電プラントだ。
[2010.03.02付 日経産業新聞「水の世紀」/補足&強調Ekojin]

・・・今後20年間、現地に電力と淡水を供給する巨大プロジェクト。事業費は28億ドルに上るというからすごい。

⇒丸紅のプレスリリース (2007.08.02付)

成長著しい中東諸国で、発電インフラの整備が進む。発電所建設と併設して海水淡水化プラントを作る。 電力を作る際に水を作る、というわけだ。 火力発電の蒸気タービンの排熱を利用して海水を熱して蒸気、そして淡水を生成する。 水を作る際に電力を作る、と言い換えても良いのかもしれない。 電力も淡水も、どちらもエネルギーの需要があるところには欠かせない。

プラント建設にかかる莫大なお金は、アブダビ水電力庁への売電収入で回収する。20-30年の回収期間を見込んでいる。 この、大型プラント設備にかかる資金や部材の調達、長期の回収ノウハウなどは、長年海外で発電事業を営んできた丸紅の強さであり、淡水化技術なども加えた総合的な日本勢の競争力を形成している。 日本の総合商社ならでは事業シナジーと言えると思う。

同様の計画が中東でいくつか進行中。 丸紅の中東・北アフリカ戦略にもそのことが謳われている。

実に日本らしい、というか。イイネ。

漂着ゴミで日韓協力

日韓協力。

海に捨てられたごみが国境や県境を越える実態を広く知ってもらおうと、山口県など日本海に面する日本、韓国の計8自治体がボランティアを募り、それぞれの海岸で漂着ごみの一斉清掃を行う。
海岸線の長さが全国6位の(山口)県は、漂着ごみの量も多く、隣県や国などと連携して対策を本格化させる方針だ。
一斉清掃は県の呼びかけに対し、福岡、佐賀、長崎の各県と、韓国の釜山(プサン)広域市、全羅南道(チョルラナムド)、慶尚南道(キョンサンナムド)、済州(チェジュ)特別自治道が賛同。(2010年)6、7月の2か月間に、各1日実施する方向で調整している。県内では1000人のボランティアを募集し、下関市、萩市、長門市、阿武町で実施する。
[2010.03.06付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]

(下)中国からの漂着ゴミを報じる情報番組

・・・フィギュアスケート女子のライバルの話や家電シェアを巡る大手メーカーのつばぜり合いなら可愛いものだけれど、領土や歴史の問題に根ざす日本と韓国の間に横たわるわだかまりはなかなか深い。 一方で韓流のブームは去ったものの文化的な交流は年々活発になってきており、旅行会社の格安パックなどのおかげもあって、双方行き来が盛んだ。ご近所さんって感じ。イイネ。

この漂着ゴミの問題は、これはそもそも立場が平等でない。海流の関係で、中国や韓国で捨てたものが日本に着く。その逆は比較的少ないだろう。比較的大きな川の河口が「日本側」を向いていることも関係しているだろう。 この問題では、感情的に中国人や韓国人の「モラルの低さ」を糾弾する声もあるようだけれど、お互い様、と言ったところではないだろうか。 そういう批判をする人たちは黄砂飛来の問題も中国人のせいにしたりする。

だから、このニュースのような日韓協力の問題は、ちょっとほっとする。民間レベルでは「意外と普通」なんだよね。 地球を共有していることには国も民族もない。