先日(2010年3月7日=現地) の第82回アカデミー賞発表。
「アバター」が主要賞を逃したキャメロン元夫妻の争い(K・ビグロー快挙!)や、主演女優賞サンドラ・ブロックのラジー賞とのダブル受賞、多言語使いのクリストフ・ヴァルツの助演男優賞など見所はたくさんあったけれど、日本人にとってのニュースといえばなんと言っても、「ザ・コーヴ」(The Cove)の長編ドキュメンタリー賞受賞、だろうと思う。
⇒以前のエントリー
・・・この和歌山県のイルカ漁を糾弾する映画も、最近世論の大きなうねりが感じられる「反捕鯨 」の流れの一貫だろう。クロマグロも禁輸の動きがあり、日本人が、日本の食文化について、否が応でも立ち止まって見つめなければならない事態になっている。クジラやマグロを食べることについて、日本人のひとりひとりが答えを求められている、とまで言うのは誇張かも知れないけど。
この映画は日本公開が決まっている。 ただ漁師の顔にモザイク処理をする関係で公開は延期されているが、延期されている理由はそれだけではなく、この高度に政治的な問題についての興行側の葛藤もあるだろう。地元の漁協は猛反発している。 隠し撮りされた上にジャパニーズ・マフィア、なんて表現をされたら反発するのは当たり前だね。 東京国際映画祭の招待作品だったが、そういう経緯もあって公開はわずか1日となった。
日本人の感情的な反発もある程度致し方ない、とも思う。日本の食文化を理解しない外国人が「日本のイルカ漁の実態について日本人が知らされていないのは問題だ」などと完全に上から目線で映画を作り、それが権威ある賞を受賞したとなればなおさら。大きなお世話、の一言でもいいたくなるだろう。
ただまあ、理性的に考えれば「とりあえず観てみよう」と考えるのが当然のこと。ドキュメンタリー映画がある一定の勢力を批判的に描くことは珍しくなく、むしろ普通のこと。今回はそれがたまたまイルカ漁の人たちだっただけだ。本人たちはたまったものじゃないだろうけど、観てもない映画を批判するのはあまり健全ではない、と思う。 それに、我々は、確かにイルカ漁の実態など知らない。漁師がマフィアではないことくらいは判るが、イルカをクジラとして売っている実態など、恐らく真実を突いている点も描かれているのだろう。 全てが事実無根なはずはない。 大部分の日本人もそう思うのではないだろうか。
それにしても、本当に食文化は難しい。そもそも食べ物というやつは、地球上の限りある資源のおすそわけを、さらにみんなで分け合っているのが本質なのだから、自分や自国の「文化」だと言って全てが許容されるわけもなく・・・。そういうことを判断する材料は、多いほうが良い、と思う。
(下)こんな人もいる。
UAE(アラブ首長国連邦)東部フジャイラの海岸地帯に今年(2010年) 8月、汲めども尽きぬ泉が湧き出す。丸紅がアブダビ水電力庁や英インターナショナル・パワー(IP)などと2007年から組んで建設するのは、出力200万キロワットの天然ガス火力発電所の余熱で海水を蒸発させ、日量59万トンの淡水を生み出す造水発電プラント だ。
[2010.03.02付 日経産業新聞「水の世紀」/補足&強調Ekojin]
・・・今後20年間、現地に電力と淡水を供給する巨大プロジェクト。事業費は28億ドルに上るというからすごい。
⇒丸紅のプレスリリース (2007.08.02付)
成長著しい中東諸国で、発電インフラの整備が進む。発電所建設と併設して海水淡水化プラントを作る。 電力を作る際に水を作る 、というわけだ。 火力発電の蒸気タービンの排熱を利用して海水を熱して蒸気、そして淡水を生成する。 水を作る際に電力を作る 、と言い換えても良いのかもしれない。 電力も淡水も、どちらもエネルギーの需要があるところには欠かせない。
プラント建設にかかる莫大なお金は、アブダビ水電力庁への売電収入で回収する。20-30年の回収期間を見込んでいる。 この、大型プラント設備にかかる資金や部材の調達、長期の回収ノウハウなどは、長年海外で発電事業を営んできた丸紅の強さ であり、淡水化技術なども加えた総合的な日本勢の競争力を形成している。 日本の総合商社ならでは事業シナジーと言えると思う。
同様の計画が中東でいくつか進行中。 丸紅の中東・北アフリカ戦略 にもそのことが謳われている。
実に日本らしい、というか。イイネ。
興味深い・・・。
⇒BBCの記事: 「捕鯨がCO2 排出を悪化させている 」
要約:
約100年間捕鯨を続けると、1億トン以上のCO2 が排出される。13万平方キロメートルの森林を焼くのと同じくらいだ。その巨大な体の中に蓄えられたCO2 は、自然死すれば海に沈んで海中に溶け込むが、殺して陸に引き上げると大気中に排出されてしまう。クジラは食物連鎖の頂点にあるため、CO2 を体に溜め込む、という役割を担っている。
・・・捕鯨については反対の立場だけど、これはあまり反捕鯨の論拠としては説得力があるとは思えない。「蓄える」役割にしてもそれが排出されてしまうことについても、クジラだけの問題ではないと思う。海の生き物すべてに言える話なのではないだろうか。イワシやサーモンやロブスターだって、CO2を蓄えるが、ヒトはそれを捕って食べてしまう。
むしろ、このBBCの記事で興味深かったのは、こんなことに言及している部分:
魚にしてもクジラにしても、その蓄えられた炭素量を元に漁獲割当量を各国に配分し、排出権のように取引するというアイデアがある。排出権取引と同様、その経済的制約が漁獲制限を促したり、海洋種の保存に向く可能性がある。
なるほど。今は森林の 「炭素吸収量」がクローズアップされており、例えば植樹による炭素吸収量の増加、あるいは伐採による炭素吸収量の減少、という定量的測定が定着しているけれど、これを海の生物全般にも拡げられる のではないか、ということか。
確かに動物は自らは光合成をしないが、炭素は体に貯蔵している 。
陸の動物は、陸の植物を食べて自然死すればその炭素は大気中に還るだけであり、この考え方は使えない。だけど海の動物は、海が大気から吸収した炭素が動物の体内に取り込まれ、死ねば大気ではなく海に留まる。従って、大気中の炭素量は減る ことになる。
そして、そのことに経済原理を導入すれば、確かに成果が出せるかもしれない。検討の余地はあるのではないだろうか。
カナダ・バンクーバーで開催されている冬季オリンピック。
ちょうど今日(2010.02.20)は、カーリング女子の予選。
日本代表「チーム青森」のスキップ目黒さんが
第9エンドのスーパーショットで大量5点を決め勝負を決した。
オリンピックは、やっぱり熱いね。
メディア越しに見ても興奮してしまう。
・・・最近のオリンピックは、「環境配慮 」を前面に押し出すようになってきた。
特に冬季五輪は、環境変化の影響を受けやすい。
バンクーバーも「先住民との融和と環境配慮 」をテーマにしている。
⇒バンクーバー五輪公式サイト内「持続可能性 」コーナー (英語)
「オリンピックは、地球以外で開催できない 」(チームマイナス6%)
・・・ほんとそうだね。
Think globally, Act locally.
これがオリンピックのときは、
Think globally, Act globally .
となれる気がする。
どうしてだろう。
多分、世界の人と同じことを共有できている気がするからだと思う。
勝負の世界では敵味方だけど、
スポーツという「共通言語 」のコミュニケーションだ。
ルールがあり、それが厳粛に実行される。
勝てば嬉しいし、負ければ悔しいのも同じだ。
そこには、きっと言語化しづらい「一体感 」があるはず。
エコの世界にもそれが欲しいな、って思う。
今だけ、ではなく、今こそ。
まあ気持ちはわからんでもないけど・・・:
フランスのサルコジ大統領は(2010年1月) 22日、エリゼ宮(大統領府)で外交演説を行い、今年末にメキシコで行われる国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)に向け、主要排出国28か国による閣僚級の定期会合開催を提案した。
大統領は、コペンハーゲンでの会議(COP15)が主要国の合意を承認するだけに終わったことを振り返り、192か国による交渉は「もはや不可能だ」と断じた。
[2010.01.23付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]
・・・まあそうだよね。
COP15は結局先進国と途上国の自己主張のぶつけ合いだけが際立ち、
良い成果を得られたとは言い難かった。
コペンハーゲン合意は、日程の終盤に急ごしらえの28ヶ国がまとめた案に、
さらに妥協を加えてこぎつけたものだ。
議長がさじを投げるほどの各国の利害の衝突があった以上、
あれ以上のものはなかなか難しかった、というのが正直なところだろう。
で、そんな状況にサルコジさんが業を煮やした。
もう主要な国で決めてしまいましょう、っていうわけだ。
会社の経営も国の政治も、こういうやり方が功を奏することは多い。
全員の合議制ではなく、トップダウンで下を引っ張る、というやり方だ。
この場合問題は、どの国がトップでどの国がダウンか、ということ。
どの国だって、自国の主張はもちろん通したい。
温暖化問題が文字通り「国家の浮沈」を決めるような
ツバルやモルディブなどはなおさらそうだろう。
だから、少数の国で決めるにしても、
「主要な排出国 」 ではなく、
「主要な被害国 」 であるべきだとは思う。
なぜならそもそもこの条約の意義がそうだからだ。
主要国の利益確保のためではなく、被害国を救済することが目的のはず。
国際会議をリードすることはそれなりにノウハウが必要。
だから、現実的には難しいんだろうな、とは思うけど。。
エコとファッション:
国連貿易開発会議(UNCTAD)は(2010年1月) 21日、自然素材を重視するなど環境に配慮する世界各国のデザイナーの作品 を集めたファッションショーを国連欧州本部で開いた。ことしを「国際生物多様性年」と定めたことにちなみ、生物種の維持や、発展途上国の「持続性ある発展」の重要性をファッションで訴える狙い。
参加したのは欧米諸国やタイ、アフガニスタン、インドなど途上国を含む約50のファッションブランド。規模や知名度で大手に及ばないものが多いが、再生素材を多用し、染色に有害な化学物質を使わなかったり、乱獲防止策を取った上で動物の毛や皮を利用したりするなど、作品にはさまざまな工夫がある。
[2010.01.22付 日経エコロミー/補足&強調Ekojin]
昨今のエコブームは「エコ・ファッション 」なんて、言われ方をすることがある。
本当の社会貢献というよりは、単に一過性のファッションだ、っていうわけだ。
それを逆手にとったかどうかは知らないが、このイベントこそ真に「エコ・ファッション」。
大量生産には乗らないし、商業的には疑問符が付くのは仕方がないとしても、
こういう皮肉の効いたイベントは結構好きだな。
ファッションで何が悪い、ってね。
UNCTADが主催している、ということも重要なポイント。
エコ・ファッションで貿易振興というわけです。
大げさなニュース:
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2007年に出した第4次評価報告書で、ヒマラヤの氷河が「このまま地球温暖化が続くと、2035年までに消失する可能性が非常に高い 」とした記述について科学的根拠がなかったと、英紙サンデー・タイムズが(2010年1月) 17日付で報じた。
IPCC報告書は世界の一線の研究者約1千人が学術雑誌に掲載された論文やデータなどを元に作成しており、これだけで報告書の結論が揺らぐものではないが、地球温暖化懐疑派の攻撃材料がまた一つ増えることになる。
[2010.01.19付 asahi.com /補足&強調Ekojin]
・・・つまり、ヒマラヤの氷河が2035年までに消失するかどうかはわからない、
という結論に修正された、ということだね。
「New Scientist 」に掲載されたインドの科学者のインタビュー記事が根拠だったらしいけど、
その科学者が「憶測だった」と認めたのだそうだ。
その記事が世界自然保護基金(WWF)の2005年の報告書に引用され、
IPCCの第4次報告書は、このWWFの報告書から「孫引き」する形になったらしい。
最初の記事が憶測だったので、孫引きのIPCCの結論も「憶測」だった、ということだ。
・・・これ自体は批判を受けても仕方がないことだと思う。
「裏を取る」という科学的論証の重要なプロセスに抜けがあったということなので。
ただ、ことさらに大きなニュースでもないと思う。
ずいぶん大きな取り扱われ方をしているようだけれど。
科学ってそういうものじゃない?って思う。
どんな科学の分野でも、研究者は仮説に基づき実証を重ね、
ある一般的な法則や結論を導く。そしてそれを発表する。
他の研究者たちは発表された内容に基づいて「追試」を行って、
その内容の再現性を測り、「結論」が真に科学的根拠のあるものかを検証する。
その過程で、最初の結論を導く過程にミスがあれば、
結論が「反証」されたことになる。
つまり、最初の研究者が間違っていた、ということになる。
そうやって科学的な「ファクト」は積み重なってきたし、これからもそうだ。
IPCCが出した結論のうち、
「ヒマラヤ氷河が2035年までに消失する」という推論の根拠は否定された。
少なくとも、科学的でないとされた。 何の問題があろう。
温暖化問題が否定されたわけでも、
例えば2040年までの消失の可能性が否定されたわけでもないし、
勘違いしやすそうなのだけど、実際には2035年までに消失する可能性だってあるのだ。
今回否定されたことは、
「2035年までに消失する結論の根拠」であって、
「2035年までに消失する可能性」 ではない。
別にIPCCの信者じゃないけどさ。
科学と非科学のアプローチの線引きくらいはつけたいな、って思うわけです。
パプアニューギニアのカーテレット諸島 。
この美しいサンゴ礁の島々が、いま危機に瀕している。
「ハン島」が沈みゆく現状の動画:
海水の侵食によって農業が壊滅的な打撃を受け、
かろうじて漁業で食いつないでいる状態。
当然の帰結として、深刻な貧困と飢餓に悩まされている 。
海水の沼地ができてしまったことで蚊が大量に発生し、マラリアが猛威をふるっている。
学校はあるが、飢えた子どもたちにとっては教育を受けるどころではない。
本島であるブーゲンビル島 への移住に200万ドルが必要と訴えている。
我々に何ができるだろうか。
もちろん海水侵食や貧困はカーテレットだけの問題ではなく、
移住が問題の根本的な解決でもない。
貧困からの脱却のためは持続的な自前の産業を育てることが大事であり、
支援頼みで食いつなぐ状況のままでは良くない。
ブーゲンビル島は、かつて日本が占領し、ガダルカナル決戦の根拠地として使われた。
そもそもフランスのブーガンビルという探検家がこの地を「発見」し、島の名前になった。
以後、ドイツ、オーストラリア、アメリカ、そして日本がこの地を占領した。
現在はパプアニューギニア領だが、このブーゲンビルには自治政府がある。
分離独立運動の機運が高まっているが、無理からぬことと思う。
政争、自治権、民族自決。。どれも大事だけれど、
「今そこにある危機」はとりあえず解決しなければ。
「アバター 」を観た。
2009年12月に全世界で公開開始して、
たった20日間で世界興収歴代ランキング2位。
1位の「タイタニック」を抜きそうで、両映画ともジェームズ・キャメロン監督。
映画ブログのほうでは「映画作品」としての感想を書いておいた けど、
ここでは別視点で。
・・・この映画はただひたすらにキャメロン肝いりの映像美と、
映画史に刻まれる圧倒的な特撮を楽しむ映画(WETAとILMが組んだ!)なので、
ストーリーは実にシンプル。「宇宙版ポカホンタス 」、以上。(あらまあ)
ナヴィたちの「神なる大木」の下に眠る貴重な鉱物資源を略取しようと、
人間が愚を冒す。 ナヴィたちを「木の上で眠る未開人」と決めつけ、
「木なんていっぱいある。引っ越せばよい」と嘯く。
近代兵器の刃が自然との調和を切り裂き、神聖な森を汚す。
ナヴィたちのアニミズムにおいて尊崇の対象は「エイワ」という神性。
大自然そのもの。衛星パンドラの植物の、互いに連携した根は、
人間の脳を凌駕する(と本作では暗示的に述べられてる)神経結節点を持ち、
寡黙に、しかしときに苛烈に「調和 」を維持しようとする。
・・・CNNによれば 、デジタル3Dの見事な映像に虜になり、現実世界を厭う人が続出とか。
まあそれは言い過ぎとしても、あの架空の自然の美しさには本当に息を呑む。
架空だって?
人間って愚かだね。
だって、自分たちのそばにあるそれら「美しい自然」は壊しておいて、
作り物の映像で見て感心し、息を呑んでいる。
自然を壊す人間たちと、自然を愛する原住民の戦いを題材に、
「自然を壊してはダメ」だというメッセージを投げかける。
自然との調和を重んじるほうが善で、
利己的に自然を破壊するほうが悪として描かれ、観客は喝采する。
完全に自虐だ。
擬人化された自然たるナヴィたちは「故郷を守るために戦おう 」と叫ぶ。
しかし、我が地球の動物たちはどうだ。
調和の取れた住処を荒らされるビーバーやクマやモグラの声なき叫びは
耳に入らないのだろうか。
ナヴィたちの戦いは正当化された権利として描かれるが、
毛皮のため、ダム建設のため社会を奪われる動植物たちや昆虫たちの権利はどうだろう。
そんな権利などない? ならナヴィにもないはずだ。
商業的なドラマツルギーによって単純化された大作映画に、
それら野暮を言い立てても仕方ないけれど、
要するに人間は大いなる自己矛盾を抱えている。
3Dの仮想世界などではなく、この現実でそのことに気づくことが必要だと。
改めて強く思う。
今度はネパール:
ネパール政府は(2009年12月) 4日、世界最高峰エベレスト(8848メートル、中国名チョモランマ)登山の中継地点となるカラパタール(標高約5545メートル)で閣議を開いた。
ヘリコプターで現地集合しての「世界最高地点での閣議」では、7日からコペンハーゲンで始まる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で首相が行う演説内容を検討した。
エベレストを含むヒマラヤ山脈では、気温上昇の影響で氷河が後退、氷が解けて出現した池や湖は決壊し、洪水を起こす危険性が指摘される。ネパール政府の狙いは、COP15を前に、ヒマラヤでの温暖化の深刻さを世界にアピールすることにある。
[2009.12.04付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]
エヴェレスト山(南側から)
["Mt Everest Aerial"/Author:Daniel /cc-by2.0 ]
先日、モルディブの閣議が海底で行われたことを紹介した けど、
今度は世界最高峰の山々が連なるヒマラヤだって。
極地での閣議が流行ってるのかな。
海に沈みそうな国、氷が解けて大洪水を蒙りそうな国、
事情は違えど抱える問題の本質は同じ。地球温暖化の影響。
COP15ではどんな合意がなされるのか。
各国の思惑は交錯する。
「時間があまりない」という共通認識だけは持ってもらいたいもの。
DVDでアメリカ映画を観ていたら、エンドクレジットにこんな一文が:
”NativeEnergy社のカーボンオフセットにより、
本映画のCO2排出量は100%相殺されております ”
⇒Native Energy社
こんな一文がさらっとエンドクレジットに記載されるようになる時代だね。
映画づくりはカネもかかるけどCO2もかかる。
製作者としての社会的責任の表現だろう。
この映画は2007年公開映画。
2年も経てばそれなりに実績も積まれているだろうから、
これから映画観るときはクレジットも気をつけてチェックしよう。
国民総幸福量 。
(Gross National Happiness = GNH)
これをあらゆる政策の重要な指標とする国といえば、言うまでもなくブータン 。
ヒマラヤの山麓にあり、チベット仏教を国教とする唯一の国。
中国とインドという二大国に挟まれながらも、そのユニークな文化や伝統、
そして何よりも、国の近代化にある程度「自制」をかけるその姿勢に
各国の注目が集まっている。
近代化は必ずしも国民の幸福には繋がらない。
よく言われる言葉ではあるけれど、
それを政策(ポリシー)として掲げ、政治として実践できている国は非常に珍しい。
伝統の重み、自然の恵み、森林と神々、、、。
「足るを知る 」の精神。
小学生の必須科目に「英語 」と「環境保護教育 」。
隣の国のように「情報を統制して抑えつける」のではないところがステキだ。
秘境、と言われるけれど鎖国をしているわけではない。
単にアクセスが悪いだけなのだ。
憲法に森林面積の比率が謳われるというのも明確で良い。
(先進国には馴染まないと思うけど)
・・・自然との調和、という考え方。
とてもイイネ、って思う。
ワシントンDCに本部を置くCensus of Marine Life (海の「国勢調査」)、
という調査団体がある。
さまざまな科学的手法を使って、その名のとおり、海の「国勢調査」を行っている。
つまり、海の生物多様性 の実態を調査している。
これがその紹介動画:
・潜水艦のソナーのような音響をつかった生物群調査
・DNAサンプルの分析調査
・タグによる個体追跡調査
がメインの調査手法だ。
さまざまな生物の絶対量や移動の軌跡、
特定地域の生物群クラスター分布などを調べている。
海そのもののようなその生物多様性の広がりと深みを考えれば、
海の生物群の実態こそ地球全体の生物の実態の最も有力なサンプル調査になる。
ただ、海はあまりにも広大だ。 未知なることが多すぎる。
こういう科学的な手法の精度はそのままデータの信頼度につながり、
課題対策の有効度になる。 対象物を知らなければ対策はできない。
動画を見ていると、なんだかワクワクしてくるのは自分だけだろうか。
知らない道を歩くのに、
ある強い意思と明確な方向性を持っているときの高揚感、というか。
1万年以上とも言われるキリマンジャロの氷河が消えている。
タンザニアにあるアフリカ最高峰キリマンジャロの氷河が、地球温暖化の影響で消えゆく運命にある と、米オハイオ州立大などの研究者が(2009年11月) 2日、発表した。
近く、米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
研究チームは、航空写真の分析や地上での計測の結果をもとに、1912年から2007年の間に氷河の面積が85%も縮小したと推定。このままだと、早ければ22年、遅くとも33年までに氷河は解けてなくなる と予測した。
[2009.11.03付 読売新聞(Web版)/補足&強調Ekojin]
キリマンジャロ・キボ山頂
["Kibo summit of Mt Kilimanjaro 001"/Author:Yosemite /cc-by-sa3.0 ]
氷河減少は気温の上昇というよりも降水量の減少 が主な理由らしい。
「我々の世代」でこの歴史ある峰の白い屋根が姿を消そうとしている。
世界の列強がアフリカに定規を引いて陣取り合戦を繰り広げた19世紀から20世紀。
この威風堂々たる峰の帰属もドイツだったりイギリスだったり。
キボの頂もその主人によって「ヴィルヘルムの頂」と呼ばれたり、
「ウフル(自由)の頂」などと呼ばれたり。
常に人間の利己主義に翻弄され続けてきた。
そして今再び。
やれやれ、といったところでしょうか・・・。
10月最後の営業日に、Ekojinの会社では
「フリーマーケット+Halloween 」をささやかに開催しました。
従業員がフリマ用に持ち寄った商品を社内の会議室で販売して、
売れ残ったものは換金したうえで途上国子供支援のNGO「セーブ・ザ・チルドレン 」に寄付。
リユースと社会貢献を実現しよう、っていう試み。
仮装した社員が練り歩くw
50人弱の小さな会社なので社会への貢献も微々たるものですが、
こういう精神は大事にしたいと思います。
参加者の皆さん、運営の皆さん、お疲れ様でした!
ニューヨークの地下鉄の車両を最終的に処分するときに、
有害な物質を取り除いた上で、海にドボーンと「捨て」て、
人工の漁礁として利用することがある、という話を聞いて驚いた。
600台の車両を海に沈めて人工の漁礁 としたところ、
魚の数は400倍に増え、その結果として釣り船の年間出港数も
300回から1万3000回へと激増したそうな。
すごい話だ。
沈んだ車両に貝やエビが棲み付き、かつ外的から身を守ってくれるのだそうだ。
スピルバーグの「A.I.」にそんなシーンあったような。
もちろん魚たちは普通は天然の漁礁をシェルターにして、
「住宅街」を作っているわけだけれど、
周りに何もない場所には人も住まないが魚も棲まない。
この人工漁礁 。
いろいろなものが使われるらしい。
コンクリートやテトラポット、、、
間伐材も使うというから確かにリサイクルだ。
なかには老朽化した船なども。
人工漁礁として沈められる空母
[PD/Wikimedia Commons]
有害な物質を撒き散らすようなことはあってはいけないけれど、
こういうリサイクルの形もあるんだな、と妙に感心しました。
これは自然な形ではない、、、、という意見もありそうだけれど。
シドニーに赤い砂嵐:
シドニーなどオーストラリア東部が(2009年9月) 23日、同国中央部の砂漠から強風に運ばれてきた赤い砂で覆われた。視界不良でシドニー国際空港から発着する航空便が他の空港に目的地変更したり、大幅に遅れる影響が出た。
同国気象台によると、砂漠地帯から秒速30メートル近い強風が吹いたのが原因。これほど大量の砂が広範囲に降るのは1940年ごろ以来という。中央部では干ばつが続いており、地球温暖化との関係 を指摘する声もある。
シドニーの街は一時、赤い砂嵐に包まれ、同国メディアは「まるで火星のよう 」などと報じた。
23日午後も砂交じりの強風が続き、保健当局はぜんそくの人や子供は外に出ないよう呼び掛けた。
[2009.09.23付 毎日.jp/補足&強調Ekojin]
(下)砂嵐の様子。 「撮影したままの色です。いかなる改変もしてません」との注意書きが。
・・・うわー、ほんとに火星みたい。
個人的には、目玉が飛び出すシーンがプチトラウマな「トータル・リコール」を思い出す。
東アジアでいうところの「黄砂」だろうか。
このあたりだと赤くなるんだね。
珍しい自然現象を何でもかんでも地球温暖化に結びつけるのは早計かも知れない。
例の、「オタマジャクシが空から降ってきた」騒動も、
一部には地球温暖化に結びつける意見もあったみたいだし。
ただ、北極の氷が解けている現象までが無関係とは言えないだろうし、
ソメイヨシノの開花が早まっていることや、
サンゴやクマゼミといった固有種の生息圏が北上していることについては、
地球温暖化が影響していると考えるのが、客観的なサイエンス的アプローチだろう。
そのあたりは見極めないと。
環境配慮には時にはドラスティックなアプローチ:
オーストラリア東部にあるシドニー近郊の町バンダヌーンは(2009年9月) 26日、町内でのペットボトル入り飲料水販売を全面的に禁止 する措置に踏み切った。温室効果ガス削減など環境負荷の軽減が目的で、シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)は「恐らく世界初の試み 」と伝えている。
バンダヌーンの人口は約2000人。同紙によると、ペットボトルの製造や輸送で石油が消費され、使い終わったボトルがごみ問題の原因にもなるとして、7月に同町の住民の投票でペットボトル禁止を決めていた。代わりに町内の数カ所に水道水を供給する施設を開設したほか、繰り返し使える飲料水用ボトルが販売されている。
[2009.09.27付 毎日.jp/補足&強調Ekojin]
ペットボトル
[PD/Wikimedia Commons]
⇒Sydney Morning Herald紙の記事
・・・人口2000人と決して大きくはない街だけれど、
こうやって環境面で世界にパブリシティできる実績を作ったことは、
実際の効果以上に街を盛り上げているのではないか、と推察。
実際、メディアの取材依頼が殺到しているらしい。
大抵この手の「販売規制モノ」は既得権益サイドやら業界団体やらの反発によって、
頓挫するか、骨抜きになるのが相場。
バンダヌーンの場合、住民投票での賛成を経てからの措置だから、
その手の反対が起こりにくい状況だったのかもしれない。
そして、代替措置として町のあちこちに飲料用の浄水器を設置する
というから町も本気だね。
1点気になるのだけれど、禁止されているのは「水」だけ??
そうか、なるほど。
でも、「水滴、岩をも穿つ 」とでも捉えておこう。
チョコレートで走るレーシングカー。
ハンドルはにんじん などの根菜
シートは麻の繊維と大豆オイル フォーム
潤滑油には植物油 を使い
燃料は廃棄されたチョコレートと野菜オイル から抽出。
「WorldFirst Formula 3 」というこのレーシングカー。
イギリスのウォーウィック大学 の
「革新生産技術研究センター」が”環境に優しい”レーシングカーの開発に成功した。
まるで童話の世界のような材料だが、バイオディーゼルエンジンを使うこと以外は
Formula 3 の基準を満たし、時速200キロに到達できる。
・・・グリーンなレースカーね。
意外な展開って感じw
このWorldFirst Racingというプロジェクト 。
“ Welcome to the future of motorsport
F3 today, F1 tomorrow ”
↑このキャッチがイイネ。
未来のモータースポーツにようこそ。 今はF3、明日はF1で。
こんな分野までサステナブルエネルギーが活用され始めている。
そもそもレース自体どうなの? という声にもこれなら答えられるだろう。
それにしても、アリとか虫とか寄ってこないのかなw
由々しきミツバチ失踪問題の最新研究:
米国などでミツバチが突然いなくなるCCD(蜂群崩壊症候群)の一因として疑われているウイルス を、佐賀大教授と国立感染症研究所(東京都)の研究員らの共同研究グループが、佐賀市内で飼養していたミツバチから検出した。大量失踪(しっそう)した巣箱に残った死骸(しがい)などから検出したが、ウイルスが死んだ原因かどうかは確認できていない。
[2009.07.26付 ひびの(佐賀新聞Web版)/補足&強調Ekojin]
ミツバチが大量に失踪(しっそう)する謎の病気CCD(蜂群崩壊症候群)は、ミツバチのタンパク質合成機能を「乗っ取る」ウイルスの大量増殖 によって引き起こされている可能性がある-(2009年9月) 3日までに発表されたある研究で、こんな結論が出された。
米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された同研究によると、CCDが観察されたミツバチの細胞内では、「タンパク質工場」として機能する細胞器官、リボソームが粉々になっていた。イスラエル急性まひウイルス(IAPV)や羽変形病ウイルス(DWV)といったウイルスがリボソームの異常を引き起こし、ミツバチの病気・ストレス耐性を低下させている可能性があるという。
[2009.09.03付 MSN産経ニュース/補足&強調Ekojin]
・・・どちらの研究も「ウイルス」の可能性が高いとした。
新型インフルエンザやエボラ出血熱のように、
ウイルスによる伝染病がミツバチ界で蔓延している、ということか。
一晩で大半のミツバチが忽然と姿を消していることもあるそうだから、
自体は由々しい問題だ。
ヒトが罹患する病気の病理研究については、エイズにしてもインフルエンザにしても
タイムリーな研究結果が世界で報道されるのは当たり前だけど、
ヒト以外の生物の伝染病についての最新の研究結果が
こうやって我々一般人にもアップデートされていく状況、というのは、
このCCDとかいうやつが人間生活に与える影響が大きい からだろう。
野菜の受粉の媒介やハチミツの生産。
特に、野菜のほうは重大だ。
・・・人間はこんなとき何ができるのか。
他の種の病気に手を出すのはもしかしたら「神の領域」なのか。
とはいえ、大量のハチを「飼育」して、
ヒトの利に供するシステムを作り上げたのはほかならぬ人間だ。
叡智を結集しよう。
サケが戻ってきたセーヌ川:
パリを流れるセーヌ川に、同川から70年以上前に消えたサケが戻りつつある 。水質改善が主な原因で、下流に設置されたビデオでは約260匹を確認。現在、推定で1000匹程度が生息するともいい、最近ではパリの中心・エッフェル塔前で姿が確認された。また90年代にはコイなど数種類だけだった同川の魚類も、現在は約30種に増えたという。
[2009.08.21付 毎日.jp/補足&強調Ekojin]
フランスと言えばパリ。
パリと言えばエッフェル塔と、このラ・セーヌ。
18世紀から19世紀にサケが大量にしたこの川も、
爆発的に発展した都市の工業化のあおりを食って、20世紀に初頭にはいなくなってしまった。
観光のシンボル的存在であるはずだったが、
1970年代には、フランスで最も汚れた川のひとつに。
中世のパリの衛生事情がそれはそれはヒドいものだったらしい、
というのは有名な逸話。
町のそこかしこに汚物が捨てられていて、匂いもひどかったとのこと。
国王が、「汚物を捨てないこと」という法律を何度も公布したほど。
19世紀のナポレオン3世の時代になってようやく街がキレイになり始めた、、、。
・・・ところが川は汚れ続けていたんだね。
でも1990年代になってフランス政府が本格的な対応を始め、
ようやくここまで来ました。
サケやコイが戻ってきた!
名実ともに一流の観光国としての誇りだろうか。
国が動いて確実に効果をあげたとても良い事例。
いろいろな意味で悩ましい問題・・・ :
海外などから流れ着く漂着ゴミを処理する費用を出す国の制度 に、自治体の応募が殺到している。(2009年7月) 24日の締め切りまでに海岸線がある39都道府県中33都道府県が申請、総額は予算枠の50億円を上回った。韓国や中国からの漂着ゴミに頭を悩ませている長崎・対馬など、多くの自治体は国が費用を出してくれる機会に処理しようと必死だ。ただ、ゴミの漂着は今後も続くとみられ、専門家は「一時的でなく抜本的な対策が必要だ」と指摘する。
[2009.07.25付 MSN産経ニュース/補足&強調Ekojin]
海岸への漂着ゴミ
[PD/Wikimedia Commons]
対馬に流れ着くゴミの8割は、韓国や中国などの海外からの漂着物。
海流に乗ってやってくる。
地勢がそうなっている以上ある程度は仕方ないともいえるのだけど、量が量だ。
未回収のゴミは55,000平方メートル。
それらを回収しようとすると、推定9億円くらいかかるらしい。
地方の切り詰めた予算のなかで、しかも自分たちでコントロールできるものではないものに対して。
そういったゴミが、年間約15万トンほど日本の海岸に漂着する。
やるせない気持ちだろう、、、と思う。
そういう地方の負担を少しでも軽減しようとするのが「海岸漂着物処理推進法 」。
ねじれに揺れ、解散機運が高まる2009年7月の国会で成立し、施行された。
国が回収処理を財政支援する。 50億円の予算が組まれた。
・・・こういうのって、仮に中国なり韓国なりに請求したらどうなるんだろう。
いやもちろん便乗請求は言語道断だけど、
明らかにそれと分かるものを平均値か何かで算出して。
結局パッケージの言語などから判別するだけだから、ちょっと法的に難しいのだろうか。
あるいは外交的に?
最近は、海岸の漂着物で独自のアート世界を構築する
「ビーチコーミング 」なる活動(趣味?)も出てきたようで、
個人的には注目しているのだけれど。。。
まあ、何かに有効利用できればよいのだけれど、
いまのところゴミはゴミだね。。残念ながら。
これは気づかなかったけど、効果ありそう:
NTTドコモは、携帯電話の基地局など約1万カ所で花粉の飛散量や紫外線の強さ、二酸化炭素の濃度などの観測 を今年度中に始める。地域ごとのきめ細かい環境情報への関心が高まっていることから、基地局網を「観測網」として活用。収集したデータを事業者に有料で提供し、将来の収益源に育てたい考えだ。
花粉の飛散量や紫外線の強さなどの観測や予想は現在、環境省や気象庁、民間の気象情報サービス会社が行っている。ドコモは、電波を確実に届けるために鉄塔やビルの屋上など全国約4万8500カ所にある携帯の基地局網に着目。花粉の飛散量や紫外線量などを遠隔操作で測定できる装置を新たに設け、データの収集・蓄積を試験的に始める。観測を始めるのは、基地局の一部のほか、販売店や自社ビルの屋上など計約1万カ所。将来は環境データを使って気象関連事業者とも連携し、個人向け情報配信なども検討する。
[2009.07.18付 asahi.com /補足&強調Ekojin]
NTTドコモの基地局
[PD/Wikimedia Commons]
・・・なるほど。盲点でした。
ビルの屋上とか建物の壁などに取り付けられているケータイ基地局。
近年人口カバー率も100%を超え、文字通り張り巡らされていると言っていい。
そのインフラをきめ細かい気象情報の収集に充てる。
定点的・定期的な観測としては非常に効率的だと思う。
むしろ、今まで何故やらなかったのかとすら思ってしまった。
事業ドメインの枠を超えたこの手の取り組み、
とても良いと思います。
海面上昇を引き起こすとされている北極海 の海氷融解。
面積だけではなく、厚さも年々小さくなっている:
面積が年々小さくなる傾向にある北極海の海氷が、厚さも薄くなっている ことがわかった。米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所が(2009年7月) 7日、発表した。人工衛星によって観測した。
研究チームが、氷の上面と海面を区別して氷の厚さを測る地球観測衛星ICESat(アイスサット)のデータを使い、冬季(2~3月)の氷の厚さを調べた。その結果、全体の厚さを平均すると04~08年の4年間で68センチ薄くなった。地球温暖化や北極海の氷の循環パターンに異常があるため、とみている。
[2009.07.09付 asahi.com /補足&強調Ekojin]
[PD/Wikimedia Commons]
夏でも解けないはずの厚さ3メートル以上の厚い氷が、この4年間で154万平方キロも減った。
この大きさは、アラスカ州がすっぽり収まる大きさ。
まあこれが地球温暖化が原因であることは間違いないとして、
問題は、その地球温暖化が「人為的」なものなのかどうか。
ただし、人為的であるかどうかに関わらず、氷は毎年解けている 。
着実に、しかも亀ではなく豹のスピードをもって。
それこそ手がつけられない程度に氷が解けてしまうのはいつだろう。
そのときになってもなお、その原因が「人為的」かどうかを巡って両派が争っている、、
なんてことは想像したくないなあ。
今できることはなんだろう。
じわりじわりと生物たちが生態を取り戻す:
6ヶ月目 。
都市の荒廃が進む。コヨーテなどの略奪者たちが歩き回る。
1年目 。
植物たちが、人間の痕跡を消そうとするかのように地を覆う。
道路のわずかな割れ目に入り込んだ種が発芽する。
建造物に張り付いてその重みで壁などを崩す植物。
ヒトの手に成るものが邪魔だといわんばかりに樹が生える。
そして、それらを食べに来る草食動物たち。
あのフーヴァーダムも、パイプの腐食がやがてジェネレーターの停止をもたらし、
フーヴァーからの電力でネオンを灯し続けていたラスベガスもやがて暗闇に落ちていく。
水が落ちなくなったダムの下流側は乾き、上流側は水位が上昇していく。
・・・これが「本来の」と言ったら言い過ぎだろうか。
植物は地を覆い、草食動物と肉食動物が徘徊する世界こそ、
生態系の自然な姿だろう。