天然の水筒

東南アジア地域の「マイ水筒」:

「この地域ではメロンがいわば水筒の役割を果たしている」。総合地球環境学研究所の田中克典研究員は説明する。メロンは豊富な水分を含み、ナイフ一つあればどこでも簡単にのどを潤すことができるためだ。
ラオスは雨もふんだんに降るが、農村では十分に水道が整備されていない。移動や農作業の際の水分補給に、持ち運びできるメロンはうってつけ。中国の乾燥地帯やタイなどでもメロンやキュウリ、スイカといったウリ類を水代わりにする文化がある。
[2009.09.27付 日本経済新聞特集「ネーチャー・クライシス」水が鳴らす警鐘⑨/強調Ekojin]


メロン
["Cucumis melo 1 (Piotr Kuczynski)"/Author:Piotr Kuczyński /cc-by-nc-sa3.0]

・・・これは知らなかった。
天然の水筒というわけだ。

ただ最近のラオスの農家は、
メロンよりも儲かるゴムやサトウキビを作る傾向があるのだそうだ。
また、水道は整備されていないがペットボトルの普及も進み始め、
この伝統的な「メロン水筒」の存在意義が薄れ始めているのだという。

単純に水の供給形態が変化した、
ということであれば問題はなさそうに思えるけど、
メロンから直接水分を得るのとペットボトルから得るのでは、
ペットボトルを作る際に必要な純水などの間接的な淡水の量も含めれば、
「必要となる水」はまるで違うだろう。
貴重な水源のシフトだ。

これまであまり注目されてこなかった近代化の暗部なのだろう。
世界的な淡水不足が深刻化する今、
こういうことが敏感なメディアに採り上げられることになる。

この問題は、
水不足の問題というよりは南北格差の問題だ。
途上国の人はメロン食ってなさい、とは絶対に言えない。

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