残念な報告:
原油高で燃料費が高騰し、自家発電を取りやめる事業所が相次いでいる。中部電力など10電力によると、04年4月以降に自家発電から電力購入への切り替えは約3800件。出力は計約370万キロワットで、日本最大級の浜岡原発5号機の2.9基分に相当する。電気代を払うより、重油を調達して自家発電をする方が安上がりなため広まったが、今では逆に割高になるためだという。
[2008.03.23付 asahi.com /強調Ekojin]
コージェネレーション(熱電併給)の仕組みを使い、発電の排熱でお湯を沸かす。
温泉を抱える旅館などには良い仕組みだ。
ただし発電には重油が必要。
その重油の価格上昇が自家発電によるコスト減を上回ってしまっている。
結局、「買電」のほうが安くつく。
(下)A重油の価格推移(タンクローリー1台分):

[(財)経済調査会 /「主要商品の市況・価格推移」(2008年3月上旬調べ)より]
見てのとおり、異常な価格上昇だ。
影響がないわけがない。
スーパー大手のイトーヨーカ堂(東京都千代田区)も、全国の9店舗で重油を燃料にしたコージェネによる自家発電を導入。しかし、燃料費が高騰したため、06年に関東地方の1店舗で自家発電をやめ、東京電力からの買電に切り替えた。
北海道のスーパーチェーンでも、8店舗でA重油を用いた自家発電をしていたが、07年までに全店で発電を停止。現在は北海道電力から電力を購入している。
[2008.03.23付 asahi.com]
・・・価格の損得の他にエコという視点がないのが少し残念ではある。
もちろん、企業活動だから仕方ないのは承知しているが。
「どちらが経済的に得か」
という視点が経済学の考え方の基本中の基本と言ってよい。
あることをすることがしないことよりも経済的に得ならそうするし、損ならしない。
・・・・経済学(特にマクロ)はこの基本原則を追求したときに
いったい何が起こるか、を研究する学問だ。
この基本原則に、「どちらが環境にやさしいか」
という視点を導入することには悲観的にならざるを得ない。
よっぽどのパラダイムシフトがないと無理だと思う。
それなら、やっぱりエコロジー的なエコノミーを目指すべきだ。
今回のニュースの場合なら、
「どんなに重油が値上がりしても、
電気を買ってお湯を別で沸かすのより自家発電してコージェネしたほうが
やっぱり安上がり」 という仕組みだ。
炭素税・・・・
排出権ビジネス・・・・
フィーベイト・・・・ などなど。
工夫はいくらでもあると思う。
環境対策に経済学者の知恵がなんとしても必要だ。
これこそが、エコ・エコノミー。


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